事業計画の目標の立て方とは?わかりやすくステップで解説

    記事公開日: 2021.09.24

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    事業計画を作成する際に、経営者を悩ませることの1つに「目標の立て方」があります。

    実際に「事業計画の目標を立てられない」「どのような目標が適切なのかわからない」など、疑問や不安を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

    そこで本記事では、事業計画の目標の立て方について解説します。本記事を参考にしていただければ、どのように事業計画の目標を立てれば良いかが明確になるはずです。

    1.事業計画の目標は到達点や期限が明示されたもの

    事業計画の目標とは、到達点や期限が明示されたものです。意味合いとしては、ビジョンも類似していますが、似て非なるものです。ビジョンは夢や理想など、企業活動をしていくうえで目指す未来像を指し、目標はビジョンを達成するための具体的な到達点を意味します。

     

    具体例として、「顧客の役に立ち、社会から必要とされる企業になる」というのがビジョンで、そのために必要なこととして「業界シェア率1位になり、年商○○万円を達成する」というのが目標になります。

     

    このように事業計画におけるビジョンはどちらかというと抽象的で、目標はビジョンを達成するために具体的な内容となります。

    2.事業計画の目標の立て方は状況に応じて使い分ける

    事業計画の目標を立てる際には、自社の状況に応じて使い分ける必要があります。なぜなら、自社の立ち位置によって、目指すべきところが異なるからです。

     

    例えば、ビジョンや数値目標が明確になっている会社もあれば、ぼんやりとイメージが湧いているだけの会社もあるでしょう。また、現状の財務状況によっても、どこから目標を立てるべきか異なります。

     

    ここからは、事業計画の目標の立て方をわかりやすく解説します。

    2-1.理想な目標の立て方:ビジョンから逆算した目標設定

    理想的な目標の立て方の順番は、以下のとおりです。

     

    1. 1.ビジョン
    2. 2.定性的な目標
    3. 3.定量的な目標

     

    抽象的で広大な内容から、徐々に具体的で身近な内容に落とし込んでいきます。まずは、企業としてあるべき姿や将来像を描きます。

     

    その後、企業のあるべき姿や将来像を実現するために、事業でめざす到達点や理想像を言語化します。最後に、定性的な目標を達成するために、定量的な目標を設定します。

     

    具体例としては、以下のとおりです。

     

    • ビジョン:社会に貢献できる企業になる
    • 定性的な目標:業界No.1を目指す
    • 定量的な目標:○○までに、経常利益○○万円を達成する

     

    このようにビジョンから逆算して目標を設定することで、次第に具体的で現実的な目標になっていきます。

    2-2.現実的な目標の立て方: 定量的な目標の設定

    とはいえ、理想的な目標の立て方では対応が難しいという場合は、初めに単年度の利益目標を立てるのがおすすめです。単年度の目標をベースに、5か年の計画に展開する流れが理想的です。

     

    その際、目標は売上高から考えるのではなく、経常利益額から考えることが重要です。というのも、売上高が上がっても利益が出ていなければ、手元にお金は残らず企業として安定しないからです。

     

    目標経常利益額の考え方としては、以下の4つの方法があります。

     

    1. ・金融機関や投資家などへの年間返済額から算出する
    2. ・社員1人あたり100~200万円を基準として、社員数を掛け算して算出する
    3. ・(過去2~3期が黒字なら)今期の数字に市場動向や予測を加味して算出する
    4. ・(過去2~3期が赤字なら)累積赤字を埋める額を目標値にする


    多くの中小企業は、「借入金の年間返済額から算出する方法」がおすすめです。中小企業のほとんどが借入をしているため、企業の財務体質の改善を考慮すれば、返済額から目標額を設定するのが現実的だからです。

     

    詳細が気になる方は、こちらの記事で紹介しております。

    経営計画で売上高から目標を決めてはいけない理由と4つの設定方法

    まとめ:自社の状況に合わせた最適な目標設定を

    今回は、事業計画の目標の立て方についてご紹介しました。

     

    事業計画の目標は、ビジョンを達成するための具体的な到達点や期限を示したものです。目標を立てる際には、ビジョンを明確にし、定性的な目標を言語化してから、定量的な目標を設定するのが理想的です。

     

    ただし、現実的に多くの中小企業は、「借入金の年間返済額から算出する方法」で目標を立てることが一般的です。ご自社の状況に合わせて、目標設定方法を検討されてみてください。

     

    ・金融機関や投資家などへの年間返済額から算出する
    ・社員1人あたり100~200万円を基準として、社員数を掛け算して算出する
    ・(過去2~3期が黒字なら)今期の数字に市場動向や予測を加味して算出する
    ・(過去2~3期が赤字なら)累積赤字を埋める額を目標値にする

     

    なお、まずは単年度の利益計画から立ててみたいという方のために、『利益計画検討表』をご用意いたしました。こちらもぜひ、有効活用していただけますと幸いです。

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