中小企業に経営計画書が不可欠な理由と作成する7つのメリット

    記事公開日: 2021.03.19

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    中小企業を経営するにあたって、必須とも言えるツールの1つが「経営計画書」です。
    中期経営計画、事業計画など、様々な言われ方をすることもありますが、いずれにしても一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか。

     

    しかし、実際には多くの中小企業が経営計画書を作らないまま、行き当たりばったりの経営をしているのが現状です。

     

    そこで今回は、中小企業がなぜ経営計画書を作った方が良いのか、そして作るとどんなメリットがあるのかについて解説していきます。

     

    なお、経営計画書の全体像を把握されたい場合は、こちらの記事をご覧ください。

    中小企業こそ経営計画書を作るべき理由と作成から運用までの全ステップを解説

     

    目次

    1. 1.経営計画書を作る企業の黒字率は80%を超える!?
    2. 2.日々こんな経営課題を抱えていませんか?
      1. 上手くいかない理由は「コミュニケーション不足」
    3. 3.経営計画書は中小企業の経営に不可欠
      1. メリットが提示される事で関係者がやる気になる
    4. 4.経営計画書を作成する7つのメリット
      1. 利益が出る体質になる
      2. 会社にお金が残るので資金的に余裕が出る
      3. 社員が元気になる
      4. 社員の定着率が上がる
      5. 自社の事業構造を客観的に把握できる
      6. 関係者(お客様、取引先、従業員、金融機関)からの信頼アップ
      7. 事業承継の際に役立つ
    5. 5.経営計画書を作ることで業績が大幅改善した事例
      1. 今でこそ優良企業だけど、当時は…
      2. トラブルをきっかけに会社の方針を決定したところ…
      3. 当時を振り返っていただきました
      4. 変革は業績改善に留まらず
    6. まとめ

     

    1.経営計画書を作る企業の黒字率は80%を超える!?

    経営計画書について、興味深いデータがあります。

     

    全国の企業274.5万社のうち、「61.6%の企業が赤字であり、黒字の企業は38.4%しかない(第145回 国税庁統計年報)」ことが分かっていますが、一方で「古田土式経営計画書」を作成している企業の80%超が黒字経営という数字が出ているのです。

     

    このような結果が出ている背景として、もちろん私たち古田土経営のノウハウが優れているからというのも理由の一つではありますが、やはり「自社のビジョンを“経営計画書”という形に落とし込み、社員やステークホルダーと共有する」ということに想像を絶するようなパワーがあるということを確信しています。

     

    「目標を紙に書くと実現する」とは著名な経営コンサルタントも語っていることですが、これは個人で目標達成を目指す時以上に、企業経営においてよりあてはまる法則であると、私たちの40年間の経験から実感しています。

    2.日々こんな経営課題を抱えていませんか?

    「売上が上がらない」

    「社長の意図とは違う事を社員がやっている」

    「計画通りに仕事が進まず結果に結びつかない」

    「行き当たりばったりの経営でいつも目の前の業務に追われる」

    「属人的な仕事をしていて、会社としてなかなかノウハウが貯まらない」

     

    これらの問題が1つも当てはまらないという中小企業はほとんどないでしょう。

     

    中小企業庁*の調べによると、中小企業の経営課題として認識されているもののうち、営業・販売に関するものが1位(74.4%)、人材の確保・育成に関するものが2位(36.2%)となっています。

     

    *引用:中小企業庁 中小企業白書2012年版|第3部 中小企業の技術・経営を支える取組 第1節 経営課題への対応

    https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H24/H24/html/k321000.html

    上手くいかない理由は「コミュニケーション不足」

    これらの課題が発生する最大の原因はコミュニケーション不足です。

     

    「社員、出資者・金融機関、お客様」など、会社経営をしていくうえでは多くの人が関係してきますが、各々と良質なコミュニケーションを取る(会社と関わるメリットを提示する)ことが出来れば会社は上手く回ります。

     

    特に、日頃からお客様に接し、会社の印象を大きく左右する社員との意思疎通は不可欠です。

     

    「それは分かってるけど、どうしたらいいか分からない…」

     

    そう悩む社長は、幹部教育と称して社員を外部研修に参加させることが多いですが、高い費用を支払うわりには短期的な効果しか上がらないケースがよく見られます。

    3.経営計画書は中小企業の経営に不可欠

    経営の課題解決を図る手段として、経営計画書を作成することは非常に有効です。なぜなら、経営課題の主要な原因である「コミュニケーション不足」を大幅に改善できるからです。

     

    経営計画書には、会社として今後向かっていく方向性、目指すべき数値目標、目標を達成した結果として描ける未来像などが記載されています。

     

    会社がどこに向かおうとしているかが明記されることで、従業員や関係者にとって「その会社と関われば、どんな輝かしい未来が待っているんだろう?」といったように、イメージを膨らませやすくなります。

     

    なお、経営計画書に記載するべき具体的な項目については、こちらの記事もおすすめです。

    経営計画とは?事業計画との違いと構成をまとめて解説

    メリットが提示される事で関係者がやる気になる

    経営計画書を作ることで特に喜ばれるのは、「①社員、②出資者・金融機関、③お客様」です。各々にとって下記のようなメリットがあります。

     

    関係者

    メリット

    社員

    会社や自分自身の明るい未来がイメージできる

    出資者・金融機関

    融資判断をする際に会社の存在理由や事業の目的を理解しやすい

    お客様

    信頼できる取引先と関わっているという安心感・期待

     

     

    経営計画 よくある勘違い「1人社長だから作る必要はない」

    1人社長だから経営計画書なんて必要ないという方もいますが、それでも経営計画書は作った方が良いです。なぜなら、1人社長であったとしても、お客様や取引先、金融機関との関わりは存在するからです。

     

    コミュニケーションを円滑にするツールとしての、経営計画書の効力は変わりません。

    4.経営計画書を作成する7つのメリット

    ここからは、経営計画書を作成する7つのメリットを紹介します。

    利益が出る体質になる

    経営計画書を作る過程で、無駄な支出や機会損失に気づくことができます。結果的に、利益が出る高収益体質の会社に変化します。

    会社にお金が残るので資金的に余裕が出る

    利益が出るようになれば、会社にお金が残ります。そのため、少しずつ財務体質が改善していきます。

    社員が元気になる

    自分たちがやった事が結果に結びつくことで、社員は自信を持つようになります。また、頑張った結果が賞与などに反映されると、余計に頑張ろうと活気が生まれます。

    社員の定着率が上がる

    活気ある社員が増えると、会社内が明るくなります。社内の雰囲気が良くなれば、社員の定着率も向上します。

    自社の事業構造を客観的に把握できる

    多くの中小企業は、自社の事業構造を把握していません。客観的に事業構造を知れるだけでも、経営計画書を作る意味は大いにあります。

    関係者(お客様、取引先、従業員、金融機関)からの信頼アップ

    経営計画書に会社の未来を記すことで、会社を取り巻く関係者の人たちも安心します。明るい未来を描ける会社には、「ヒト・モノ・カネ」が集まります。

    事業承継の際に役立つ

    事業承継を口頭伝達のみで行うのは至難の業です。経営計画書として形に残しておくことで、次の担い手にも無理なく事業を引き継げます。

    5.経営計画書を作ることで業績が大幅改善した事例

    最後に、経営計画書を作成したことで業績向上や社員定着率アップを果たした、当社のお客様の事例を紹介します。

    今でこそ優良企業だけど、当時は…

    千葉県を拠点に「食品関係の自動機械の設計・製作」「プロ使用の自社ブランド製品の開発・販売」を主軸に経営されているA社は、年商が約5億円、うち経常利益が約1億円という素晴らしい業績を誇ります。

     

    しかし、かつては自転車操業で、毎年のように倒産・廃業の危険にさらされる状態でした。当時、工場は荒れ、会社の経理はどんぶり勘定、将来的なビジョンはなく、過酷な長時間労働、休日返上で働いていても、業績は黒字と赤字ギリギリの状況でした。

    トラブルをきっかけに会社の方針を決定したところ…

    そんなあるとき、遠方にある大手企業とのトラブルをきっかけに、近隣のお客様に絞って、より密接な顧客接点を持つことを決意され、「車で1時間以上かかるお客様とは取引しない」「車で1時間以内のお客様との取引に規模・業種問わずに特化する」ことを事業の基本方針として取り入れました。

     

    ちなみに、この基本方針は現在も同社の経営計画書に記載してあります。結果として、近隣のお客様から高い支持を得て、大きく業績を伸ばすことに成功しました。

    当時を振り返っていただきました

    社長様に、当時を振り返ってお話をしていただきました。

     

    ”はじめは藁にもすがるような気持ちで経営計画書を作ったのですが、明文化して挑んだおかげでブレることなく、事業改革を進めることができました。

     

    経営計画書がなかったら、ここまで上手くはいきませんでした。(経営計画書を作るときは)なんかね、ワクワクするんですよ。「すっげー、こんな数字になったら夢みてえだな」とかって思いながら作るんですよ。

     

    しかし、経営者として数字と向き合うのはつらい。「どうやってこれ実現するんだ?」って思いながら作るんですよ。最初のころ、5年後の計画って言っても絶対できないだろって思いながら書くんです。

     

    けど、振り返ってみると、当時に立てた目標を超えちゃってますからね。経営計画書ってすごいなって思います。”

    変革は業績改善に留まらず

    経営計画書を作成したことによって、同社は収益力の改善だけでなく、離職率の改善にも良い影響が出ているようです。経営計画書を核とした一貫性のある戦略を取ることで、それを下支えする戦術・教育・就業規則など、すべての項目が繋がって、企業は前に向かって進めます。

    まとめ

    経営計画書を作ることは、「利益を出し、経営を黒字化する」ことに直結します。

     

    経営計画書には、「売上が伸び悩む...」「社員と上手くコミュニケーションが取れない...」といった悩みを解決するようなパワーがあります。

    「経営計画書を作るのが面倒だった...」と先送りにしてきたかもしれませんが、まずは他社の経営計画書を真似る形で作ってみると、意外と簡単に作成できます。

    ぜひこの機会にチャレンジしてみましょう。 

     

    最後までお読みいただいたお礼として、「80%超の企業が黒字・古田土式経営計画書」のノウハウに触れることができる『マネるだけ、埋めるだけで作れる経営計画書 作成シート(ダイジェスト版)』をプレゼント致します。

     

    ぜひ、こちらをご活用いただき、自社の事業構造を把握してみてください。

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