資金調達で身近な銀行融資はどのような制度?活用する際の流れや注意点について解説

    記事公開日: 2022.12.15

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    • 「そもそも銀行融資ってどのような制度なの?」
    • 「資金調達を活用する際の流れを詳しく知りたい!」

     

    銀行融資は個人事業主や会社の経営者が事業用の資金を調達できる方法の一つで、ほかの資金調達と比較して金利が安く設定されている場合が多いです。

     

    その一方で、銀行融資は確実に返済ができる事業主にしか融資してもらえないため、中々審査が通らずに悩んでいる方も多いでしょう。

     

    そこで今回は、銀行融資の概要や融資する際に注目されるポイント、必要書類、具体的な流れ、ほかの資金調達方法についても解説します。

     

    銀行融資で資金調達をする際は、ぜひ本記事を参考にしてください。

     

    個人事業主でも銀行融資は受けることができる

    銀行融資は、個人事業主でも問題なく受けられる制度です。銀行融資には、以下の4つの特徴があります。

     

    • 金利が低い
    • 限度額が大きい
    • 保証や担保の差し入れを求められる可能性がある
    • 融資がされるまでに時間がかかる

     

    銀行融資の金利は、融資される人の信用度や銀行の利益設定などさまざまな要素が加味されて決定されています。

     

    銀行融資の金利は銀行によって違いますが2%前後からという場合が多いため、安い金利で資金調達が可能です。

     

    また、限度額が大きい点も銀行融資の特徴の一つです。もちろん銀行融資の借入限度額は、借りる人の信用や事業規模によって大きく異なります。

     

    ただ、人によっては数千万円や1億円程度まで銀行融資が受けられる場合もあるでしょう。そのため、「大きな金額を資金調達したい」と考えている方に適した資金調達方法といえます。

     

    銀行としては融資しても返済されなければ大きな損失になるので、資金調達をするにあたって保証人や不動産担保の差し入れを求められる場合もあるでしょう。

     

    さらに、融資がされるまでに2週間~1カ月半ほど時間がかかるのも銀行融資の特徴です。銀行は時間をかけて本当にその人物が信用できるのかを審査しています。

     

    銀行融資で資金調達を検討しているのであれば、上記の銀行融資の特徴を事前に把握し、銀行融資を利用するべきか否かを考える判断材料にしましょう。

    銀行融資の際に注目される6つのポイント

    銀行融資の際に注目されるポイントとして、以下の6つが挙げられます。

     

    1. 財務状況
    2. 保全状況
    3. 他行動向
    4. 資金用途
    5. 融資が必要な理由
    6. 信用格付

     

    銀行融資をするのなら、上記の準備は必須です。本記事を参考にし、銀行融資をしてもらえるような準備を勧めましょう。

    ①財務状況

    最初に銀行は、財務状況について確認します。財務状況は、簡単に言えば会社の資金繰りのことを指しています。

     

    銀行から資金調達をするためには、会社がすぐにつぶれない財務状況であることや順調に資金繰りができていることを訴えかけなければいけません。

     

    では、どのようにすれば銀行に財務状況の良さをアピールできるのでしょうか?一般的に財務状況がよいとされる場合は、以下の2つの条件に当てはまっている場合が多いです。

     

    • 自己資本比率が高い
    • 借入金が少ない

     

    自己資本比率とは、会社全体の資本の中で自己資本(返済する必要のない自己資金)の割合のことです。

     

    企業にとって自己資本比率が高いことは、安定して会社を経営できている証明につながります。ただ、銀行から借入する能力がない場合も、自己資本比率は必然的に高くなります。

     

    そのため、利益剰余金(会社の活動で得た利益のうち社内に保留しているお金)の額も気をつける必要があるでしょう。

     

    また、借入金が少なければ自己資金で会社運営ができている証明になります。

    ②保全状況

    銀行で資金調達をする際は、保全状況も加味しなければいけません。保全状況とは、借りる人の返済が不可能になった場合に代わりの方法で資金を回収することです。

     

    用意する保全の例としては、担保、連帯保証人などが挙げられます。担保は、主に不動産や預金のことです。

     

    もし、銀行から融資を受けている会社が返済できなくなった場合は、担保を売却して資金を回収してもらう必要があります。

     

    担保を用意することで銀行が資金回収をしやすくなるため、融資を認めてもらえる可能性が高まるでしょう。

     

    ちなみに連帯保証人になれるのは、会社の代表者のみです。銀行融資をする場合は、担保や連帯保証人など保全状況を整えたうえで、申し込みましょう。

    ③他行動向

    資金を調達する企業がどの銀行と取引をしているのかを調査する他行動向も、銀行融資時には確認しています。

     

    なぜなら、日本の金融機関はメインバンク制度を取り入れているからです。メインバンク制度とは、企業と一番取引をしている銀行を重要視する考え方です。

     

    そのため、日本ではメインで取引をしている金融機関以外の銀行に融資の申し込みが来た場合は、メインの銀行が融資できないのかを確認する必要があるでしょう。

    ④資金用途

    銀行融資を受けたいのなら、資金用途を明確にしなければいけません。主な資金用途として、以下の2つが挙げられます。

     

    • 設備資金…機械や土地、建物などの設備に使用する資金
    • 運転資金…会社を経営するうえで必要不可欠な資金

     

    たとえば、「事業の生産性を高めるために〇〇という機械を購入したい。その機械を購入するためには、1,500万円必要なので、1,500万円を融資してほしい」と説明する必要があります。

     

    また、資金用途を説明する際に、資金繰表を添えることを忘れないようにしましょう。資金繰表とは、会社の資金の収支を表す表です。

     

    資金繰表の数字に資金用途の説明が落とし込めていれば、話の信ぴょう性が高まります。

     

    資金繰表がないと、銀行融資してもらえないぐらい重要な書類なので、必ず資金繰表も提出しましょう。

    ⑤融資が必要な理由

    銀行融資を申し込むのであれば、必ず融資が必要な理由も説明しなければいけません。銀行もビジネスなので、融資理由を明確に説明してくれない人に対しては、本当に返済してくれるのか不安に感じてしまいます。

     

    融資が必要な理由は、業務をより円滑に回すためであったり、事業規模を拡大させるための設備投資であったりとさまざまな理由があるでしょう。

     

    融資が必要な理由を正直に銀行へ伝えてください。

    ⑥信用格付

    融資した資金が返済されなければ銀行の損失につながるため、信用格付も注目されます。信用格付とは、債務の支払い能力を評価したものです。

     

    信用格付をするためには、日本格付投資情報センター(R&I)や日本格付研究所(JCR)などの格付機関で、返済能力をアルファベット表記で評価してもらう必要があります。

     

    最も債務者の能力が高い場合はAAA、債務者の返済能力が低い場合はCに分類されます。

     

    銀行に融資してもらえる可能性を高めるためにも、事前に信用格付期間で高い評価を得てから、融資の申し込みをしましょう。

    銀行融資時の必要書類

    ここでは、銀行融資時の必要書類として、以下の5つを解説します。

     

    • 決算書
    • 試算表
    • 資金繰表
    • 事業計画書
    • その他(銀行取引一覧表・納税証明書)

     

    当然ですが、銀行へ融資を申し込む際に上記の書類に記入漏れや不備があった場合は、融資してもらえません。

     

    本記事で銀行融資時の必要書類を把握し、記入漏れや不備がないように気をつけましょう。

    決算書

    決算書とは一定期間の会社の経営状況や財務状況を表す書類で、財務諸表とも呼ばれています。

     

    法人は貸借対照表と損益計算書、個人事業主は確定申告書が銀行融資の際に必要となります。銀行は提出された決算書から事業の将来性や継続性を判断しているのです。

     

    事業に継続性や将来性がなければ融資をしたとしても、返済してもらえない可能性が高いからです。

     

    本記事を読んでいる方の中には、「赤字続きだけど、銀行融資してもらえるのだろうか」と不安に感じている方もいるでしょう。

     

    事業で赤字続きだったとしても、銀行から事業に将来性や継続性があると判断されたら、資金調達できる可能性があるので、まずは申し込んでみてください。

    試算表

    試算表とは事業の資産や負債、売上、利益を集計した表のことをいい、直近の財務状況を確認できます。

     

    なぜなら、試算表は毎月作成する必要があるのに対し、決算書は年に一回の作成となるため、試算表の方が最新の財務状況を把握できるのです。

     

    試算表を作成する際は、前期と比較できるようにしておくとよいです。

     

    当期の資料だけでは業績がよくなっているのか悪くなっているのかが判断できないので、過去の試算表と同じ基準で作成しなければいけません。

     

    たとえば、月末が休日の場合であれば、翌月に入金や支払いがずれる可能性もあります。

     

    このように入金ベースで試算表を作成していると、入金や支払いがずれて明確な業績が分からなくなるかもしれません。

     

    そのため、試算表を作成する場合は発生ベースで作るように、気をつけましょう。

    資金繰表

    先ほど解説した資金繰表も、銀行融資を申し込むうえで欠かせない書類です。資金繰表で注目されやすい場所として、以下の4つが挙げられます。

     

    • 数字に対する根拠が揃っている
    • 現実的な数字になっている
    • 予定と業績の乖離の説明ができている
    • イレギュラーな資金の出入りをカバーできている

     

    資金繰表を作成する際は、上記のポイントを押さえ、銀行から資金を融資してもらいやすくしましょう。

    事業計画書

    事業計画書も、資金を借りる人の返済能力を確認するために必要な書類です。

     

    事業計画書とは経営戦略や事業内容について詳しく記載する書類で、銀行側は事業の将来性を確認できます。

     

    そのため、事業計画書は市場動向や自社の強み・弱み、利益の見込みなどを具体的に書き記さなければいけません。

     

    事業計画書の作り込みが甘いと信用できない人物と認識されてしまい、融資してもらえなくなる可能性があります。自身の事業を分析したうえで、事業計画書を作成しましょう。

    その他(銀行取引一覧表・納税証明書)

    銀行取引一覧表や納税証明書も、自身の信頼性を高めるために銀行へ提出する必要があります。

     

    銀行取引一覧表とは事業者と銀行との取引を確認できる書類で、事業者がどれぐらい銀行から融資をしてもらっているのかが確認できます。

     

    しっかり税金を納めている証明のためにも、納税証明書が必要です。納税証明書は、税務署の窓口かイータックスにてインターネットで申請して入手できます。

     

    銀行取引一覧表や納税証明書も欠かさず入手して、融資に申し込みましょう。

    融資審査の具体的な流れ

    融資審査の具体的な流れは、以下のとおりです。

     

    1. 申し込み
    2. 事前の準備
    3. 面談
    4. 審査
    5. 融資の実行

     

    スムーズに融資審査を行うためには、あらかじめどのような流れで行われるのかを把握しておかなければいけません。

     

    本記事を参考にし、融資審査の具体的な流れを理解しましょう。

    申し込み

    銀行融資を受ける際は、申し込みから始めましょう。

     

    銀行に融資を申し込む際は、自社に営業を持ちかけてきた担当者へ融資相談をするか、自身が銀行へ赴いて融資の相談をするかの二択です。

     

    この申し込み時点で、どのような返済計画を立てるべきかであったり、借入期間をどのように設定するべきかであったりと気になる疑問点は解消しておきましょう。

    事前の準備

    融資審査を受けるために、指定書類の用意をして事前の準備をする必要があります。

     

    指定書類以外にも、先ほど解説した「銀行融資の際に注目される6つのポイント」に沿って用意した準備で融資審査へ通るのかを確認しなければいけません。

     

    銀行融資は、入金までに2週間から1カ月半ほどかかる場合が多いです。つまり、一度銀行融資に落ちてしまったら、その期間が無駄になってしまいます。

     

    なるべく早めに融資を受けられるように事前の準備を欠かさず行い、資金を調達できるように努めましょう。

    面談

    融資審査での面談は、基本的に提出書類を基に行われます。

     

    つまり、提出書類を事前に読み込み、どのような質問が来るのかもあらかじめシミュレーションをしておけば、面談で言葉に詰まらず回答できるのです。

     

    面談をする場合は、事業内容や設備を実際に目で見てから融資の判断を下すために、自社の店舗や事務所に担当者が赴く場合もあります。

    審査

    銀行融資の面談を終えたら、2週間~1カ月半ほど融資審査が行われます。場合によっては審査のために、銀行の担当者が会社に訪れることもあるかもしれません。

     

    いつ銀行の担当者が来ても対応できるように、あらかじめ融資審査で必要となる書類は取り出しやすい場所へ用意しておきましょう。

    融資の実行

    無事に融資審査が通れば契約手続きが行われ、融資が実行されます。ただ、契約手続きが完了してから、融資が実行されるまで1カ月ほど時間を要する場合が多いです。

     

    融資の面談をしてから入金が完了するまで2カ月ほどかかるため、ある程度の資金を残しつつ銀行融資を申し込む必要があります。

    金融機関以外からの資金調達も検討してみる

    先ほどまで銀行融資について解説してきましたが、金融機関以外の資金調達方法ももちろんあります。金融機関以外の資金調達方法として、以下の4つが挙げられるでしょう。

     

    1. 出資を受ける
    2. 補助金・助成金の活用
    3. 不要財産の売却
    4. ファクタリング

     

    銀行融資で審査落ちした方や、ほかの資金調達方法を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

    ①出資を受ける

    投資家やベンチャーキャピタルなどにプレゼンテーションをして、出資を受ける方法もあります。

     

    出資を受けることで返済が不要であるため、元本や利息の支払いで資金繰りを悪化させる懸念がなくなります。

     

    ただ、下記の5つのポイントを押さえていなければ、出資を受けることは難しいです。

     

    • 投資家が興味を持つビジネスモデル
    • 事業が社会へ与える価値を明確にしているか
    • 事業を成功させるために自分がやるべきことを明確に伝える
    • 出資したことで投資家にどのようなメリットを与えられるのか
    • いつ投資家の方と会ってもよいように立ち振る舞いを気をつけ、プレゼンの練習をしておく

     

    出資を検討している方は、上記の5つのポイントに沿った事業計画書を作成し、投資家の方と出会えるように人脈づくりをおこないましょう。

    ②補助金・助成金の活用

    不定期ではあるものの、国や地方公共団体が事業に関する補助金・助成金を募集する場合があります。

     

    ただ、補助金・助成金を活用する場合はそれぞれの交付の目的に沿った事業内容でなければ、活用できないので気をつけましょう。

     

    補助金・助成金は後払いが原則なので当面事業をする際に必要な資金は自分で用意しなければいけません。

     

    ある程度お金に余裕がある方は、補助金・助成金を活用してみてもよいでしょう。

    ③不要財産の売却

    不要な財産を所持している方は、まず売却して資金を調達してください。住宅や土地などの財産を売却すれば、銀行融資のように審査なしで資金を得ることができます。

     

    不要な財産を所持している方は、銀行融資に申し込む前に不要財産の売却を検討しましょう。

    ④ファクタリング

    なるべく早く資金調達をしたいのであれば、ファクタリングがおすすめです。ファクタリングとは、期日前の売掛債権を専門の会社に売却して、現金を得る資金調達方法です。

     

    多くの企業は売上が発生したとしても、月末にまとめて支払いを受けています。しかし、月末に支払いを受けると、資金繰りが難しい場合もあるのではないでしょうか?

     

    そんな時におすすめな資金調達方法が、ファクタリングなのです。ファクタリングであればオンライン完結できる会社も多いため、わざわざ現地に赴く必要もありません。

     

    ファクタリングは今すぐ資金調達をしたい方や、オンラインで資金調達を完了させたい方におすすめの方法です。

    銀行融資は事前の準備が結果を左右する

    銀行融資に申し込むのなら、事前の準備が大切です。しっかり事前の準備をせずに面談へ挑むと、信用できない人物と判断されてしまい、資金調達ができません。

     

    信用できる人物だと担当者へ判断してもらうためにも、本記事を参考にして必要な書類の作成や準備をおこないましょう。

     

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    事業計画書を作成する際の参考にもなると思いますので、みなさんもぜひ、ご使用ください。

     

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