ワークライフマネジメントはどういう考え方?ワークライフマネジメントの考え方とメリットを解説

    記事公開日: 2024.01.22

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    ワークライフマネジメントとは

    ワークライフマネジメントとは、仕事(Work)とプライベート(Life)の時間配分を意識し、社員一人ひとりに合わせてライフステージに応じたマネジメントをおこない、仕事とプライベートの相乗効果を狙う方法です。

     

    仕事と生活の調和という意味のワークライフバランスと思想は同じですが、どちらもほどほどでよいというわけではありません。従業員自身が、自分の仕事やプライベートの状況を洗い出し、分析と改善を積極的におこなっていかなくてはなりません。企業側としても、ワークライフマネジメントを導入することで、生産性のアップや事業の拡大を期待することができます。

    なぜワークライフマネジメントが注目されているのか

    それでは、どうしてワークライフマネジメントが注目されているのでしょうか。注目されている背景には「労働人口の低下」があります。少子高齢化の影響もありますが、労働人口は年々減少傾向にあり、多くの企業で人材の確保が大きな問題となってしまいます。

    人材が不足すると労働環境が悪化してしまい従業員の私生活を壊しかねません。また、企業としても一人ひとりの業務負担が増し、生産性が下がってしまいます。このような状況に陥らないためにも、「フレックス制度」「時短勤務」「在宅勤務」などの制度を導入し、多様な働き方に対応できるようにして人材を確保しています。

    ワークライフマネジメントの基本的な3つの考え方

    ワークライフマネジメントの基本的な考え方は以下3つあります。

     

    ①自己マネジメント

    仕事と生活を充実させる

    ワークライフバランスとの差別化

     

    一つひとつの考え方を詳しく解説していきます。

    自己マネジメント

     ワークライフマネジメントの基本的な考え方の一つ目は、「自己マネジメント」です。ワークライフマネジメントは仕事とプライベートを従業員自身が自己管理していくことが重要となります。マネジメントする側は、各従業員の自己管理能力を把握し、自己マネジメントの方法について指導していくことも大切です。

     

    育児や介護などの私生活でせざるを得ないことや、趣味などの娯楽と仕事を両立していけるような働き方を従業員自身が明確に定め、その働き方に応じて自己マネジメントをしていくことで、従業員も会社も成長につながっていきます。

    仕事と生活を充実させる

    ワークライフマネジメントの基本的な考え方の二つ目は、「仕事と生活を充実させる」ということです。日本の社会では、仕事を大事にするという考えが浸透しており、プライベートを削ってでも仕事に打ち込んでいくという人も少なくありません。このワークライフマネジメントでは、プライベートを犠牲にするのではなく、仕事と両立を図りつつもどちらも充実させていく必要があります。

    ワークライフバランスとの差別化

    ワークライフマネジメントの基本的な考え方の三つ目は、「ワークライフバランスとの差別化」です。前述の通り、ワークライフバランスを実現させるためには、仕事もプライベートもほどほどに頑張るというようなイメージを持っている人が多いです。

     

    しかし、この考えはワークライフマネジメントとは異なります。どちらもほどほどにおこなうのではなく、仕事もプライベートも両立させることで、相乗効果でどちらのパフォーマンスも上げるということが大切です。

    ワークライフマネジメントを導入するメリット5

    それでは、ワークライフマネジメントを導入するメリットはなんでしょうか。考えられるメリットは5つあります。

     

    ①生産性が向上

    仕事と生活の質の向上

    人材の確保

    女性の活躍の場を作ることができる

    出産や育児などのケアが充実する

    生産性が向上

    ワークライフマネジメントを導入する一つ目のメリットは、「生産性が向上」するという点です。ワークライフマネジメントを導入することで、従業員の仕事と私生活が相乗効果で充実し、生産性が向上していくことが期待できます。「仕事を早く終らせて晩酌しよう」「休みの日には趣味の釣りをしよう」などのように考えると、どのように効率的に仕事を進めていけばよいかを従業員自身が主体的に考えてくれるようになります。

    仕事と生活の質の向上

      ワークライフマネジメントを導入する二つ目のメリットは、「仕事と生活の質の向上」です。ワークライフマネジメントは自己マネジメントして仕事も私生活も充実させることが求められます。仕事を充実させれば自信や生きがいが生まれ、私生活が充実すれば心が安定します。

    人材の確保

    ワークライフマネジメントを導入する三つ目のメリットは、「人材の確保」です。いくら優秀な人材であっても、従業員にとってやりがいのある仕事であっても、私生活が理由で採用できなかったり、勤め続けられなかったりすることは多々あります。

     

    介護や育児の問題や病気や怪我で休職を余儀なくされるケースもあり、その後の復職ができない可能性もあります。ワークライフマネジメントを取り入れることで、従業員一人ひとりの生活に寄り添い、その人に合わせた働き方を提案していきます。そうすることで、多様な働き方を認めることができ、これまでは働けなかった人にも働いてもらえるようになります。

    女性の活躍の場を作ることができる

     ワークライフマネジメントを導入する四つ目のメリットは、「女性の活躍の場を作ることができる」という点です。女性は男性に比べて産休や育児を取るケースも多く、家事や育児の負担から離職やキャリアアップを諦めることにつながるケースが多いことが課題になっていました。

     

    しかし、ワークライフマネジメントを導入することで、従業員にあわせて柔軟な働き方を認めることができ、男性でも家事や育児をサポートでき、女性も家事・育児と仕事を両立していきやすくなります。女性の活躍できる場を作っていくことで、新しい人材の獲得や企業イメージのアップにもつながります。

    出産や育児などのケアが充実する

    ワークライフマネジメントを導入する五つ目のメリットは、「出産や育児などのケアが充実する」という点です。ワークライフマネジメントを導入することで、柔軟な働き方(時短勤務や在宅勤務など)を認めることができ、結婚・出産・育児などのライフステージでも仕事を続けられるようになります。

     

    出産や育児を理由に優秀な人材が離職してしまうというケースも多くあるため、女性のライフイベントに寄り添った制度を取り入れることは企業にとってもメリットが大きくなります。

    イベントに対応した制度設計や考え方の導入は、企業にとっても大きなメリットがあるといえるでしょう。

    ワークライフマネジメントを実現するためには企業と社員で個別にアプローチする必要がある

    ワークライフマネジメントを実現するためには、企業と社員どちらにもアプローチし、どちらにも理解を深めてもらう必要があります。それぞれどのようなアプローチが必要か解説してきます。

    企業側

    まずは、「企業側」へのアプローチです。ワークライフマネジメントを実現するためには、「調査」「導入」「実行」「定着」の4つのステップで進めていきます。

     

    ワークライフマネジメントはいくら企業側が導入しようとしても従業員の理解度や会社の性質が合わなくては効果を発揮することができません。まずは状況調査と分析をおこない課題を見つけましょう。そして、従業員にも納得と理解を進めてもらうことで、ワークライフマネジメントを導入して、実行していきます。導入で終えるだけでなく、企業の体制を整えてワークライフマネジメントが定着するように日々評価と改善をしていくようにしましょう。

    社員側

    次は、「社員側」へのアプローチです。前述の通り、従業員自身が自己マネジメント能力がどのくらいあるのかを考えるとともに、自身がどのように働き、どのように生活していきたいのかを明確化させることが重要です。「育児や介護をしながらでも働きたい」「男性だが育児にもしっかり参加しながら働きたい」など、個々の悩みや課題から、理想的な働き方を導きだし、その理想に近づけるように従業員自身が主体的に動いていくことが重要です。

    ワークライフマネジメントの具体的導入事例

     最後は、ワークライフマネジメントを導入している企業の具体例を紹介していきます。紹介する企業は、下記7社です。

     

    ・森川不動産 株式会社

    ・永森建設 株式会社

    ・ジャパンポリマーク 株式会社

    ・株式会社 ベネッセホールディングス

    ・株式会社 日本総合研究所

    ・千寿製薬 株式会社

    ・リコージャパン 株式会社

    森川不動産 株式会社

    まずは、「森川不動産 株式会社」の事例です。森川不動産は、育児休業後に社員が復職しやすいようにワークライフマネジメントを導入しました。

     

    また、育児休業も取りやすいように、一人で顧客を抱えるのではなくチーム体制で顧客を対応するようにし、育児による時短勤務や休みの際に周囲の人がフォローしやすい体制作りをおこないました。また、育児休業をとった社員にはヒアリングをおこない、社内制度をよりよいものにできるよう日々の改革に努めています。

    永森建設 株式会社

    次に紹介するのは、「永森建設 株式会社」の事例です。永森建設では、長時間労働を改善するためと、女性が働きやすい環境を作っていくために、ワークライフマネジメントを導入しました。スケジューラーを導入し、タイムマネジメントをしっかりおこなうことで、長時間労働を減らし、効率的でかつ集中して仕事ができるようにしました。また、土日や平日夜に顧客対応が多かったですが、平日の日中での対応を顧客に推奨することで、育児や家事と両立しやすい環境に変えました。

    ジャパンポリマーク 株式会社

    次に紹介するのは、「ジャパンポリマーク 株式会社」の事例です。ジャパンポリマークでは、業務が属人化しており、一人ひとりの社員が休暇を取りづらくなっていました。そこで、営業と製造の人材を組み合わせたチーム制を取り入れるとともに、業務の共有を定期的に実施できる環境づくりをおこないました。また、女性が活躍できる職場環境にするためにも、管理職や経営者に向けてセミナーを実施しました。

    株式会社 ベネッセホールディングス

    次に紹介するのは、「株式会社 ベネッセホールディングス」の事例です。ベネッセホールディングスでは、多様な働き方を認める環境を作るために、ワークライフマネジメントを導入しました。在宅勤務やフレックス勤務だけでなく、自分のスキルアップのために休暇をとることのできるリスキル休暇を導入しています。

    株式会社 日本総合研究所

      次に紹介するのは、「株式会社 日本総合研究所」の事例です。日本総合研修所では、性別や年齢、さまざまなライフステージにかかわらず、全社員にとって働きやすい職場環境をつくるために、ワークライフマネジメントを導入しました。それぞれのライフステージにあわせた働き方を設けて、女性でもキャリアアップしていきやすいような体制を取り入れました。ロールモデルの拡充、多様な価値観に応じた働き方の実現を目指しています。

    千寿製薬 株式会社

    次に紹介するのは、「千寿製薬 株式会社」の事例です。千寿製薬では休暇制度を充実させ、育児や介護をしながら働ける制度の導入、在宅勤務制度の導入をおこなうことで働き方改革を実践しました。全社員が、仕事と生活のどちらも充実させることのできる働き方は何なのか自主的に考えられるような取り組みをおこなっています。

    リコージャパン 株式会社

    最後に紹介するのは、「リコージャパン 株式会社」の事例です。リコージャパンでは、「社員が健康でいきいきと活躍できる環境づくり」をめざし、働き方改革やワークライフマネジメントを導入し、メリハリのある働き方ができる環境づくりを進めています。

     

    取り組みの事例では、会議時間を1テーマ15分とするとともに資料は原則1枚として会議時間の短縮を図っています。また、年次有給休暇を時間単位で取得できるようにしたり、1日単位でシフトを組むことができるようにしたりして、さまざまな働き方に対応できるようにしています。

    まとめ    適切なワークライフマネジメントをおこない働き方とライフスタイルを両立させよう      

     ワークライフマネジメントをおこなうことで、仕事とプライベートどちらも充実させることができ、また、相乗効果で生産性も向上します。そして、多様な働き方を認めることで人材確保にも有効に働きます。適切なワークライフマネジメントを導入し、企業成長に努めていきましょう。

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